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我が国の科学技術研究におけるダイバーシティに関する調査研究:研究の選択と集中の弊害と評価

科学技術研究に対する投資は、第2期科学技術基本計画以降の科学技術分野の重点化に代表されるように選択と集中が行われ、10数年が経過した。また、科学技術関係予算自体も重点化・効率化に向けた取組みに向けて、アクション・プランを策定し、重要施策への配分が行われるようになった。科学技術研究分野の重点化の動きは海外でも展開されており、欧州では、第7次フレームワークプログラムの中の“Cooperation”プログラムにおいて、「健康」、「食料・農業・漁業・バイオ」、「情報通信技術」、「ナノサイエンス・ナノテクノロジー・材料・製造」、「エネルギー」、「環境」等をはじめとする10分野に科学技術関連予算を重点的に配分している。

 科学技術研究に対する公的投資の選択と集中は、財政制約の中、社会にとって効率的なものとしていくために必要である一方で、科学技術研究の画一化の弊害を孕む。例えば、研究分野や研究テーマの硬直化は、研究成果の社会への出口が非常に狭小なものとなりかねず、自然災害等の発生した際に、社会で必要とされる情報を発信できないといった状況が考えられる。本調査研究では、科学技術の重点化以降、約10数年にわたる科学技術研究の選択と集中における課題を把握し、今後の科学技術研究に求められる評価指標を念頭に、科学技術研究におけるダイバーシティの確保に向けた課題の抽出と改善・解決に向けたアプローチを検討した。

(一般財団法人新技術振興渡辺記念会助成)

我が国の科学技術研究におけるダイバーシティに関する調査研究:研究の選択と集中の弊害と評価

2014年04月01日 更新
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