トップページ > 調査研究 > 多元的文明の調和を目指す東アジアの共通理解形成 New Thinking for Globalism , from East Asian Viewpoints

多元的文明の調和を目指す東アジアの共通理解形成 New Thinking for Globalism , from East Asian Viewpoints

 科学技術の発展には現代科学技術の根底に流れている一元的価値観を根底とする西洋文明(思想)が不可欠であったが、一元的価値観に世界を無理やり統合しようとしたが故に、却って既成秩序のバランスを大きく損なう結果をもたらしている。アメリカの9.11同時多発テロの発生は、現代社会の深刻な宿癖であるテロリズムの問題ととも、人類が21 世紀社会の基本に置くべき文明そのものの転機ともいうべき大きな時代潮流の変化が兆している。米国の新保守主義を標榜する戦略家は力によるコンセンサス形成が可能であるとの視点を強調しているが、これからの世界は多元的調和を尊ぶあらたなパラダイム構築に向けて動く、すなわち各々の社会や文化の持つ多様性や独自性を保ちつつお互いの交流には共通するところのプロトコールを作り、それぞれが調和し共生して行く世界の構築を志向する方向も模索されている。後者のパラダイムを構成する具体的な理念、枠組み、方法などについては、文化的に共通の素地が豊かである東アジアの有識者と論議を行い、共通理解が可能ならば、さらに次に異なる文化土壌に立つ有識者との議論がなしうるであろう。本研究ではこのための叩き台を作ることを目的とする。

 

2002年05月02日 更新
^ このページの最上部へ戻る