わが国においては、障害と科学技術人材の問題についてはこれまで本格的な検討がなされてこなかったが、イノベーションに関するダイバーシティ理論の観点からも、障害のある人々も含めた多様な人材を擁したほうが、未知なるアイディアの発掘や考えもしなかった技術の結合・応用を促し、ひいては飛躍的な科学技術の発展につながる可能性が示唆されている。本調査研究はこうした未知の領域につき、統計情報、海外での施策等の取組み・有効性等についての情報をまとめ新たな知見を追加し公表することで、光を当てようとするものである。
STEM教育の理論、実践、障害のある人々への適用・応用、既存の障害者教育に関する制度枠組みの限界と、あるべき障害者へのSTEM教育制度の探求を通じ、今後の我が国における当該分野の施策立案等に有効な情報を提供することを研究目的とする。
(一般財団法人新技術振興渡辺記念会助成)
障害者のSTEM教育、STEMキャリア支援についての比較調査研究