素粒子物理学の最先端知見を探求する国際大型先端加速器計画は、2012 年頃までに詳細設計段階を終え、建設サイトの選定を経て施設等の建設を開始する見込みであり世界各国間で研究コミュニティにおける検討や協議が進められている。科学技術立国を志向する観点からも、わが国はこの分野において積極的な政策展開を行うことが望まれる。そのためには、近年急速に科学技術力を高めているアジア諸国と十分な意見交換を行い相互理解を促進することが重要となってきている。
本調査では、アジア諸国でも特に中国、韓国、インドの３カ国を重視し、現地調査などを含めてアジア諸国の先端加速器開発に関わるR&D 政策や包括的な推進メカニズムを把握し、先端加速器計画を国際的な協調の下に、我が国がイニシアティブを高めて円滑に進めるための基礎的資料を得ることを目的として行われた。

• アジア諸国における先端加速器に関わるＲ＆Ｄ政策とその体制に関する調査