我が国の科学技術は既に世界有数の水準に達しているが、21世紀においても経済社会の基礎を築くために優れた科学技術の涵養に努めるとともに、世界の一員として科学技術分野においても積極的に国際貢献を進めることが必要である。
このためには基礎研究の本格的な強化、ビッグサイエンスの推進、エネルギー・地球環境等のグローバルな課題への対応、国際共同研究の主導的な展開、研究成果の公開や研究者の交流の拡大などに国を中心として一層取り組んでいかねばならない。
このような政策の立案、実施にあたっては、これまで以上に国際情勢、各国の具体的な事情等についての的確な情報を十分に把握することが不可欠であり、海外の科学政策に関する政策の動向を調査する活動を強化することが必要である。
このため平成2年6月に科学技術政策および重要な科学技術の分野の国家的事業に携わる特殊法人等が海外科学技術調査会を設立し、海外の科学技術動向に関する情報を総合的に収集、処理、分析することとなった。