本調査は、医療・ヘルスケア分野の公的資金配分機関における公募・選考方法の国際化の検討に向けて、国際的な研究費配分機関における研究助成事業、制度等を対象に、審査の手段・手法、評価委員の選定・依頼方法、メリット・デメリット等の実務に有用な具体的な手段・手法等の情報収集を行い、これらの情報の比較分析等から、公募要領等の提案に向けた検討を行った。
研究費配分機関の公募・選考方法の国際化にあたっては、従前の日本語の公募要領や先行基準等の単純な翻訳では十分でなく、海外の研究者を呼び込むための取組みや、採択評価等における外国人有識者の協力体制等、審査や評価段階での事業・制度等の工夫等を見ていく必要がある。調査の実施にあたっては、海外の研究費配分機関を対象に、研究助成事業・制度に係る情報収集も行いつつ、研究開発評価、中でも事前評価の手続きに関わる情報収集に軸足を置いて行い、公募要領の国際化に資する分析を行った。
本調査では、海外の研究費配分機関が行う研究開発評価システムの理解を深めるため、国等における研究費配分機関の位置づけも併せて調査し、海外研究費配分機関の情報収集結果を比較分析する際の前提等となる環境条件を把握した。(日本医療研究開発機構委託)