未来研担当者からの提案

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insight_admin
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記事: 3
登録日時: 2016年10月18日(火) 14:34
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未来研担当者からの提案

投稿記事by insight_admin » 2019年4月10日(水) 15:02

※この提案は、株式会社ナガセからの委託により(公財)未来工学研究所で行った調査研究に基づくものです。

[問題提起02] 『未来世代基金』の創設

 私達は、『未来世代基金』の創設を提案します。
『未来世代基金』は、日本の若い世代に重くのしかかる人口構造のひずみの是正に焦点を絞ります。政府や自治体では既に様々な観点から少子化対策に取り組んでいます。『未来世代基金』の提案は、これらワンセットの取り組みを前提とし、それらとは矛盾しない方式で、別個の独立した財源を用意することにより、結果として強力に多子化効果を発揮することを期待しています。若い世代がそれぞれ独自の方式で幸せな家庭を築くことを第一義と考えていますが、同時に「社会保障政策」や「経済成長政策」としても有効に機能するように配慮すべきでしょう。具体的には、子供の教育関係費への支出が、未来社会の活性化に最も資するものと考えています

 以下に私達の調査内容の要旨をまとめます。

(1)多子化の意義
  多子化政策をめぐる主要な論点については、調査の結果、以下の点が明らかになっています。
 1)「量より質」ではないか:人口が減ること自体には問題はないが、人口構成が逆ピラミッド状になることによって社会の活力が損なわれる可能性がある。
 2)子供を増やすことは「社会経済的合理性」をもつか:少子化問題の根底にある願望的出生率と現実の出生率とのかい離があることをデータで示し、それを
 もたらす「世代間不均衡」の是正に多子化政策の社会経済的合理性があるといえます。

(2)「経済的支援方策」の経済効果
  「経済的支援方策」は第3子を出産した際に、1,000万円を給付し、その財源については特例公債で賄い、現役世代の税負担を考慮しないとしています。
 過去において第3子出生数が比較的安定的に高位で推移していた時期(昭和50年~平成元年)、約30年前の出生水準である26万人まで第3子出生数が伸び
 るとして、給付事業開始から10年で目標水準に達するとした場合、毎年対前年比で1万世帯ずつ増加することになります。
 その際に、出生数の増加に伴う経済効果について、短期的および長期的な効果を定量的なマクロ経済分析の手法を用いて試算しました。支援策による消費
 行動の変化、生涯賃金および税収の増大等の好影響があらわれています。中長期でみた場合、最大のケースで全体効果(給付総額に対するGDP拡大効果)
 35.3倍、税収効果(給付総額に対する租税等増収効果)8.4倍という大きな経済効果が生じることが明らかになっています。
  このように『未来世代基金』は、後々、税金によって十分回収できるので、特例公債の発行によって先行的に構築することが制度的に可能であります。若い
 世代に対する先行的な支援のために必要な資金が、その子供たちの世代がつくる未来社会の活力によって十分返済することが可能であることが示されてい
 ます。

(3)「経済的支援方策」強化の必要性 
  少子化対策を大きく分けると、「経済的支援」、「保育等のインフラ整備」、「男女共同参画社会の確立及び子育てしやすい勤務形態の整備」となります。我が
 国における少子化対策の内容を海外の取り組み(スウェーデン、フランス、イギリス、韓国)と比較すると、「保育等のインフラ整備」に最も力を入れていて、「経
 財的支援」が少ないといえます。効果的な少子化対策にとって重要な点は、バランスのとれた政策パッケージにあることが明らかとなっています。

(4)少子化に関連する施策の動向
 ①少子化に関連する施策と税制
  戦後間もなく貧困対策の一環として始まった子育て世帯への育児手当ならびに年少扶養控除が今日の少子化対策の柱になっています。1990年代以降人
 口減少が顕著になり、貧困対策でなく育児を社会問題として捉える必要性が認識されましたが、税収減が続くなかで従来の施策の延長線上にあるものが中
 心となり、子育て家庭にとって最もニーズが高い経済的支援が施策の核をなす球(タマ)として打ち出されることはなかったという経緯があります。

 ②少子化に関する施策の経緯と方向性
  内閣府の子ども・子育て本部において集約されている情報(関係予算情報や白書などの、出生数・出生率の推移や、婚姻・出産等の状況、結婚をめぐる意
 識等のデータ)を整理するとともに、最近の政策的対応を時系列的に調査しています。安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」の実現に向けた諸施策などを含
 め、以下に示す関連研究や海外の政策事例に基づく分析の材料としています。

(5)少子化対策研究の動向
  少子化の要因や出生率の決定要因に関する国内外の代表的な考え方を紹介したうえで、近年の日本の超少子化要因とメカニズムに関する先行研究を概
 観するとともに、経済的支援を中心に過去の政府や自治体による出生率向上施策の効果や、今後の施策方向案を検討しています。調査結果からは、家族政
 策関連予算を少子化対策成功国のレベルに増強すれば、出生率の人口置換水準を達成し得る可能性が示唆されています。

(6)海外(スウェーデン、フランス、イギリス、韓国、ロシア)の少子化対策動向
  いずれの国も出生率の上昇に向けて、①経済的支援、②保育等のインフラ整備、③男女共同参画社会の確立、子育てしやすい勤務形態の整備、といった
 取組みを総合的に行っています。出産時の直接的な手当については、スウェーデン、フランス、韓国、ロシアが行っていますが、特にロシアは2人以上の子
 供をもつ母親に対し、25万ルーブル(約107万円、2006年当時)と金額が多い。また、第2子、第3子と子供が増えるにつれて支給額が増額される国が多くあ
 ります。

 中間報告書第2章(上記要約(2))で試みたマクロシミュレーションによれば、『未来世代基金』は、後々、税金によって十分回収できるので、特例公債の発行によって先行的に基金を構築することが制度的に可能であります。若い世代に対する先行的な支援のために必要な資金が、その子供たちの世代がつくる未来社会の活力によって十分返済することが可能であることが示されています。
 われわれの提案は、若い世代がそれぞれ独自の方式で幸せな家庭を築くことを第一義と考えていますが、同時に「社会保障政策」や「経済成長政策」としても有効に機能するように配慮すべきでしょう。具体的には、子供の教育関係費への支出が、未来社会の活性化に最も資するものと考えています。

詳しくは中間報告書をご覧ください。


[問題提起2.1]
この調査を踏まえ、問題提起者としては、若い世代を支援する『未来世代基金』の設立が重要と考えています。
いかがでしょうか?


期待される論点
・現行諸施策との独立性の是非、その理由等
・基金方式の是非、その理由等


[問題提起2.2]
基金方式が是とされる場合、問題提起者としては、具体的な運用方式について以下のように考えています。
いかがでしょうか?


(1) 受給資格
 第三子が誕生した世帯
(2) 給付額
 1000万円を上限とする基金へのアクセス権の付与
(3) 適用範囲
 実子の教育関係費。第一子・第二子・第三子の保育園・幼稚園・初等・中等・高等教育における文具・教材・書籍などの教育費および学費、
 勉強机・椅子・部屋の確保等の教育環境整備費、趣味・能力などの練磨などに要する教育関係費
(4) 給付手続き
 基金への申請書の提出、認可に基づき交付ないし代替支出を行い、基金側で世帯別に支出額を管理し、
 1000万円に達するまでアクセス回数は問いません(電子的管理システムを採用します)
(5) 基金の原資
 特例公債として、『未来世代基金債』を発行し、原資を必要に応じて調達します

期待される論点
・受給資格、給付額、適用範囲、給付手続き
・基金の原資

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